SQL Serverのデータベースが「復旧待ち(Recovery Pending)」と表示され、突然アクセスできなくなった──そんな経験はありませんか?
この状態は、SQL Serverがデータベースの復旧を必要としているにもかかわらず、ログファイルやデータファイルの整合性エラーなどが原因で復旧処理を開始できないという深刻な状態を示しています。
放置や誤った操作をすると、データベース全体が非アクティブ化され、最悪の場合、重要なデータが完全に失われる危険性もあるため、慎重な対応が不可欠です。
この記事では、「復旧待ち(Recovery Pending)」の状態に陥る代表的な原因と、データを守るための安全な復旧手順について、順を追ってわかりやすく解説します。
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目次
「復旧待ち」とは
「復旧待ち」とは、SQL Serverがデータベースの自動復旧処理を始める前段階で、ファイルやログへのアクセスができないため処理を保留している状態を指します。内部的には、「復旧中(RECOVERING)」に入る前の段階で、サーバーが「復旧が必要だが、前提条件が足りないため待機中」という状況です。通常の操作ではアクセスできず、まずは原因を特定する必要があります。
「復旧待ち」になる主な原因
SQL Serverで「復旧待ち」になる原因は複数あり、環境や障害の種類によって異なります。ここでは代表的な原因を3つに整理します。
サーバーの強制終了や電源断による不正終了
サーバーの突然の停止やOSクラッシュによって、データベースのトランザクションが中断され、復旧処理が必要な状態になります。SQL Serverは起動時に自動復旧を試みますが、処理が始まる前に前提条件を満たせない場合、「復旧待ち」として保留されます。この場合、ログファイルの確認と自動復旧の進行確認が必要です。
データ・ログファイルのアクセス不良
データベースのmdfまたはldfファイルが一時的に見えなくなっている、またはロックされているケースです。ディスク障害やパス変更、暗号化ボリュームの未マウント、ネットワークドライブの切断などが原因で発生します。これにより、SQL Serverがファイルを参照できず、復旧処理が保留されます。
ログ不整合による自動復旧失敗
トランザクションログの不整合や損傷によって、自動復旧が進められないケースです。特にログファイルのサイズ不足、破損、書き込みエラーが発生している場合に多く見られます。SQL Serverはログを利用して整合性を保つため、ログアクセスに問題があると復旧処理が開始できません。
これらの問題を放置すると、データベースが永続的にアクセス不能となり、バックアップからの復元が必要になる可能性があります。
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※1:2011年1月~
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※3:2011年1月~
「復旧待ち」からの復旧方法
SQL Serverの「復旧待ち」状態を解消するには、まずファイル状態の確認を行い、必要に応じて再起動やログの再処理を行います。以下の手順を順に確認していくことで、安全に復旧を進めることができます。
ファイルとディスク状態の確認
最初に、対象データベースのmdf(データ)およびldf(ログ)ファイルが存在し、アクセス可能な状態か確認します。特にディスクのオンライン状態やパス変更、暗号化ボリュームのマウント状況を確認することが重要です。
- 対象データベースのファイルパスを確認し、物理的に存在するか検証します。
- OS側のディスク管理ツールで、関連するディスクがオンラインになっているかを確認します。
- 暗号化ボリュームやネットワークドライブの場合、マウント済みでアクセス可能かを確認します。
SQL Serverログとイベントログの確認
SQL ServerエラーログやWindowsイベントビューアを確認し、復旧待ちが発生した時刻周辺でI/Oエラーやログ関連の警告が出ていないか確認します。これにより、問題の発生箇所を特定しやすくなります。
- SQL Server Management Studioを開き、「ログの管理」からエラーログを参照します。
- Windowsイベントビューアを起動し、「アプリケーション」「システム」ログを確認します。
- 「I/Oエラー」「ディスクエラー」「ログファイル破損」などの記録がないかを確認します。
サービス再起動と自動復旧処理の待機
SQL Serverサービスを再起動することで、自動復旧プロセスが再開される場合があります。トランザクション量が多い場合、処理に時間がかかることもあるため、すぐに操作を行わずしばらく待機することが大切です。
- SQL Serverサービスを一度停止し、再起動します。
- 再起動後、SQL Server Management Studioで該当データベースの状態を確認します。
- 状態が「復旧中」または「オンライン」に変化するまで一定時間待機します。
バックアップからの復元
ファイル破損やログ不整合により自動復旧が完了しない場合は、バックアップからの復元を行います。最新のフルバックアップとログバックアップを用意し、整合性の取れた状態に戻すことが必要です。
- 最新のフルバックアップを選択し、別名で復元テストを行います。
- その後、差分バックアップまたはログバックアップを順に適用します。
- 復元完了後、整合性チェック(DBCC CHECKDB)を実行し、正常稼働を確認します。
復旧待ち状態が長時間続く、またはファイル破損が疑われる場合、自力での修復は難しくなる傾向があります。重要な業務データや顧客情報が含まれる場合は、早期に専門業者へ相談することをおすすめします。
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