Lenovo Storage S3200が起動しない、電源が入らない、管理画面が反応しない──そんな突然のトラブルに直面すると、業務の停止やデータ損失の不安が一気に広がります。以下のような症状が報告されています。
- 電源ボタンを押してもLEDが点灯せず無反応
- 電源は入るが、Web GUIやCLIにアクセスできない
- ストレージは動作しているように見えるが、管理画面がフリーズしたまま
S3200はエンタープライズ向けのSANストレージであり、電源モジュール・コントローラ・RAID構成・ファームウェアが相互に連携して動作しています。そのため、障害の発生箇所によっては「完全に停止したように見える」ケースもあります。
この段階で誤って再構築や初期化を行ってしまうと、RAID情報が破損し、保存データが失われる重大なリスクがあります。
本記事では、S3200が起動しないときに考えられる原因を整理し、「どの段階で停止しているのか」を安全に見極めるための確認ポイントと対処手順を、専門家の視点でわかりやすく解説しています。
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目次
Lenovo Storage S3200が起動しない主な原因
S3200の「起動できない」トラブルは、電源・コントローラ・管理系のいずれかで異常が発生している場合が多く、それぞれで対処方針が異なります。
電源・筐体側の問題
S3200が完全に沈黙している場合、まず疑うべきは電源周りです。電源ケーブルの緩みやPDU(電源分配ユニット)の遮断、PSU(電源ユニット)故障などにより、筐体が通電しない・すぐ落ちる症状が発生することがあります。
特に2本の電源ケーブルのうち片側だけが接続されている場合、給電が不安定になり電源が入っても直後に落ちるケースがあります。
両方のPSUが正常点灯しても起動しない場合、内部電源バスやメインボードの障害が疑われます。自力での分解や電源再投入を繰り返すと、基板損傷やデータ消失のリスクが高まるため注意が必要です。
RAIDコントローラモジュールのブート不良
S3200はシングルまたはデュアルRAIDコントローラ構成で運用されます。コントローラが正常に起動できない場合、ホストからLUNが見えず「ストレージが起動していない」ように見えることがあります。
片側のコントローラLEDがオレンジ点灯・点滅し、もう片側のみでI/Oが動作している場合は、モジュール内部のファームウェア異常やハードウェア故障の可能性があります。
両コントローラが同時にエラー状態となる場合は、RAID構成全体が停止し、自己対応による再起動や抜き差しは避けるべきです。
管理インターフェースやソフトウェアの不具合
管理画面にアクセスできない場合でも、I/Oが動作していることがあります。Storage Management ConsoleやStorage Managerクライアントが古いバージョンのまま使用されていると、内部エラー(例:「code 12」など)により状態取得ができず、「起動していない」と誤認することがあります。
また、Firewall設定やネットワーク遮断によって管理ポート通信が妨げられているケースも多く見られます。
当社では、ストレージ管理ツールの障害や通信異常を含む多様なトラブルに対応し、初期診断とお見積りを無料で実施しています。24時間365日体制で専門エンジニアが原因を正確に特定し、安全な復旧手順をご案内します。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
社内サーバやRAID、NAS、業務用PCが停止したとき、自力で解決しようと不用意に操作を行うのは逆効果です。むしろ状況が悪化するケースも多く、次の経営リスクに直結します。
- 納期遅延や業務停止などが生じ、社内外からの信頼を損なう
- 想定外の復旧費用や負担が雪だるま式に増える
- 誤った判断により取り戻せたはずのデータを失い、復旧が不可能になる
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※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
Lenovo Storage S3200が起動しないときの対処法
ここでは、S3200が「電源が入らない」「コントローラが応答しない」「管理画面が動作しない」といった状態ごとの具体的な確認手順を紹介します。
電源ユニット(PSU)とPDUの確認
まず、筐体や拡張エンクロージャが物理的に通電しているかを確認します。2本の電源ケーブルが確実に接続されているか、ラックPDUやブレーカーが落ちていないかを確認し、LEDの状態から給電状況を判断します。
- 背面の2本の電源ケーブルが本体およびPDU両方で正しく接続されているかを確認します。
- 別のコンセントで通電を確認し、PDUや壁側の電源断がないかをチェックします。
- PSU LEDの状態を確認します(緑=正常、消灯=未通電、アンバー=障害の可能性)。
- 異常のあるPSUのケーブルを抜き、10〜20秒後に再挿してLEDの変化を確認します。
- 両方のPSUが緑点灯でも筐体が無反応な場合は、内部電源バス障害の可能性があるため分解せず記録を残して保守へ連絡します。
RAIDコントローラのリシート(再挿入)手順
コントローラが起動できずストレージ全体が反応しない場合、片側のみが異常であれば「リシート(再挿入)」によって復旧するケースがあります。ただし、両側コントローラが同時にエラーを示す場合や、I/Oが完全に停止している場合は、自己判断での再起動は避けるべきです。
- コントローラA/BそれぞれのステータスLEDを確認し、点灯・点滅パターンを記録します。
- 片側のみが異常で、もう一方でI/Oが稼働していることを確認します。
- メンテナンス可能な時間帯に、異常側のコントローラモジュールを静かに抜き取り、10〜20秒後に再挿入します。
- 再挿入後、LEDが緑点灯に戻るか、管理画面で検出されるかを確認します。
- 再挿入後も同じ側がエラーに戻る場合は、FRU(Field Replaceable Unit)故障が濃厚なため、ログを添えてLenovoサポートへ交換依頼を行います。
シングルコントローラ構成や両方のコントローラが異常を示す場合は、再挿入を繰り返さず状態を保持したままサポートへ連絡するのが安全です。電源の再投入や無理な抜き差しは、キャッシュデータの破損やRAID構成崩壊を招くおそれがあります。
管理クライアントとネットワークの確認
管理ツールの異常で「起動していない」と見えるケースも多くあります。Storage ManagerクライアントやWeb GUIが応答しない場合でも、S3200本体は稼働していることがあります。まずは管理ネットワークやクライアント環境を確認し、誤った再起動を防ぎましょう。
- 管理ポートにLANケーブルが確実に接続され、リンクLEDが点灯しているか確認します。
- 別のPCまたはブラウザからStorage Management Console/Storage Managerにアクセスを試みます。
- Storage Managerクライアントを最新バージョンへ更新、または再インストールします。
- Firewallやネットワーク機器の設定で、S3200管理ポート(HTTP/HTTPSまたはSMI-Sポート)がブロックされていないかを確認します。
- それでも接続できない場合は、コントローラ側の管理プロセス停止の可能性があるため、状態ログを取得してLenovoサポートへ提出します。
実際にI/Oが動作している状態でGUIだけ不調な場合は、再起動を行わず、クライアントまたはネットワーク側の問題として切り分けを進めることが推奨されます。
Lenovo Storage S3200が起動しない原因は、単純な電源トラブルからRAIDコントローラのハード障害まで幅広く、自己判断での操作がデータ損失につながることもあります。原因を正確に特定するには、専用の診断装置や環境が必要です。
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