QNAP製NASを起動した際に「SYSTEM BOOTING」の表示で止まる、あるいはステータスランプが赤く点滅して進まないといった症状が発生した場合は、軽視せず慎重な対応が必要です。特にRAID-Z2(ZFS)構成では、複数ディスク間で情報が緻密に連携しており、一部の誤操作が全体のデータ領域に致命的な損傷を与えるリスクがあります。
- 再起動や初期化を繰り返す
- 不完全なRAID再構築を行う
- エラー表示のまま放置して通電を続ける
これらの行為は、データ復旧の可能性を著しく下げてしまいます。ZFSのような冗長性を備えたファイルシステムであっても、破損の連鎖が起こればデータ損失に直結するため注意が必要です。
本記事では、QNAP NASが正常に起動しないときに考えられる主な原因と、安全性を確保しながら進められる初期対応手順を、専門家の視点で詳しくご紹介します。状態が不安定な場合は、24時間365日対応の無料診断をぜひご利用ください。
目次
RAID-Z2構成のQNAPが起動しない主な原因
RAID-Z2構成のQNAPで起動不能になる原因は多岐にわたりますが、主に次の4つが中心です。まずは代表的なトラブルを理解し、リスクを把握することが重要です。
RAID構成情報・ファームウェアの破損
停電やブレーカー落ち、ファームウェア更新中の電源断などにより、RAIDメタデータやシステム領域が破損するケースがあります。QuTS heroのZFS構造は堅牢ですが、OS領域にエラーが生じると起動途中で止まることがあります。
「BOOTING」で止まる場合は、RAID情報の一部が破損している可能性があります。誤って再構築や初期化を行うとメタ情報が上書きされ、復旧不能になるおそれがあるため、通電は控えましょう。
筐体側ハードウェア(電源・基板)の故障
電源ボタンを押しても反応がない、ファンが回らない、ビープ音が鳴らないなどの症状は、電源ユニットやマザーボードの障害が考えられます。この場合、ディスク自体は無事でもNAS筐体が起動できず、結果的にアクセス不能となることがあります。
電源交換や同型筐体への移設で改善することもありますが、RAID-Z2構成のディスクを別筐体で誤ってマウントすると、ZFSプールが上書きされる危険があります。交換前には、必ずHDDの順番や状態を記録しておくことが大切です。
周辺機器や設定によるブート妨害
USBメモリや外付けHDDが接続されたままになっていると、NASがそちらから誤って起動しようとして停止する場合があります。また、BIOS設定変更やブート順の乱れによっても同様の現象が起こることがあります。
一時的に周辺機器をすべて外してから再起動を試すと、原因を切り分けやすくなります。ただし、障害状態で何度も再起動を行うのは避け、1回のみの確認にとどめましょう。
起動しない原因には上記のように複数の要因が絡むことが多く、誤った判断はデータ損失につながるおそれがあります。
HDD/SSDの物理故障・劣化
「SYSTEM BOOTING」で停止する、またはステータスLEDが赤く点灯・点滅する場合は、RAID情報を保持しているドライブの読み込みエラーが疑われます。長期間の連続稼働やSMART警告・異音(カチカチ音・回転異常)が見られる場合、HDDやSSDの物理的劣化が進行していることが多いです。
この状態で通電や再起動を繰り返すと、障害セクタが増加し、ZFSプールのメタ情報が読み取れなくなる危険があります。障害ディスクへの負荷を避け、現状のまま電源を切って停止させることが最善です。
万が一ご自身での対応に不安がある場合でも、私たちが24時間365日、初期診断を無料で行っております。まずはお気軽にご相談ください。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
社内サーバやRAID、NAS、業務用PCが停止したとき、自力で解決しようと不用意に操作を行うのは逆効果です。むしろ状況が悪化するケースも多く、次の経営リスクに直結します。
- 納期遅延や業務停止などが生じ、社内外からの信頼を損なう
- 想定外の復旧費用や負担が雪だるま式に増える
- 誤った判断により取り戻せたはずのデータを失い、復旧が不可能になる
特に内部データやシステム領域に問題が及んでいる場合、正常に動かなくなり、復旧の難易度は一気に上がります。最優先すべきは、これ以上の不用意な操作を止めることです。判断を誤らないためにも、早急にデータ復旧の専門家に相談することが重要です。
早い段階で「専門家」に相談することが重要
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- ご依頼の約8割・48時間以内に復旧完了
- ISO27001/ISMS/Pマーク取得済み/データの取り扱いを徹底管理
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※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
RAID-Z2構成のQNAPが起動しないときの対処法
RAID-Z2構成のQNAPが起動しない場合、焦って電源を入れ直したりRAIDを再構築するのは危険です。ZFSメタ情報が上書きされ、復旧が難しくなることがあります。ここでは、データを守ることを最優先にした安全な確認・対処手順を解説します。
電源・接続の確認(1回のみ再起動)
まずは基本的な通電確認を行います。電源やケーブル周りに問題がないかを確かめ、再起動は1回のみに留めましょう。
- ACケーブル・電源タップ・UPSを点検し、別コンセントに接続してみます。
- 電源ボタンを長押しして完全にシャットダウンします。
- 数分待ってから1回だけ電源を入れ、LEDと音を観察します。
連続して再起動を試みると、障害ディスクへの負荷が増して状態が悪化する場合があります。異常が続く場合は、次の確認に進みます。
LED・ビープ音・表示の確認
起動時のLEDの点灯状態やビープ音は、障害の種類を判断する手がかりになります。これらを記録しておくと、メーカーや復旧業者への説明に役立ちます。
- 前面LEDの色と点滅パターン(緑・赤・オレンジ)を記録します。
- ビープ音の有無と回数を確認します。
- 画面やQfinderに表示されるメッセージ(例:「SYSTEM BOOTING」「SYSTEM ERROR」など)を控えます。
これらの情報から、HDD側・筐体側のいずれに問題があるかを切り分けることができます。
HDDを抜いて筐体のみで起動テスト
NAS筐体単体での動作を確認することで、ディスク障害かハード障害かを見分けられます。
- 電源を完全にOFFにします。
- すべてのHDDを抜き、スロット番号の順番をメモしておきます。
- 筐体だけで電源を入れ、Qfinderで検出されるか確認します。
筐体単体で正常に起動する場合、HDDまたはRAID構成情報の障害が濃厚です。筐体が起動しない場合は、電源や基板の物理障害の可能性が高いため、通電を控えてください。
起動後のディスク状態チェック
QuTS heroまたはQTSにログインできる場合は、各ドライブのS.M.A.R.T.情報を確認して状態を把握します。
- 元のスロット順にHDDを挿し直します。
- 管理画面を開き、「ストレージ&スナップショット」→「ディスク/VJBOD」を選択します。
- 各ドライブのS.M.A.R.T.ステータスを確認し、「警告」または「異常」表示がないか確認します。
RAID-Z2プールが「劣化」や「警告」状態でもマウントできる場合は、最優先でバックアップを取得してください。状態が悪化する前に、別ストレージへ必要なデータをコピーすることが重要です。
QNAPのRAID-Z2構成は信頼性が高い一方で、ZFSメタ情報が損傷すると自力での復旧が極めて困難になります。誤った再構築や再インポートを行う前に、専門業者へ相談するのが安全です。
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