うっかりSQL Serverのデータベースを削除してしまった──しかも、バックアップが取られていなかった…。このような状況に直面したとき、言葉を失うほどのショックや焦りを感じるのは無理もありません。
- 誤操作でDROP DATABASEを実行してしまった
- 退職者が削除し、バックアップも存在しない
- トラブル直後に再起動してしまい、状況が悪化
通常、バックアップがなければ復旧は困難とされていますが、削除直後であれば、ディスク上に痕跡が残っている場合もあります。ファイルの上書きが進む前に対応すれば、データベースファイル(MDF・LDF)をもとに一部または全体を救出できる可能性があります。
本記事では、バックアップが存在しない場合でもSQL Serverのデータを復元するための手順、考えられる原因、そして専門的な対応の必要性について詳しく解説します。
「もしかして、まだ復旧できるかも…」そう思われた方は、24時間365日対応の無料診断を通じて、現状の可否を迅速に見極めてみてください。
目次
データベース削除時に起こる原因
SQL Serverのデータベース削除によって発生する問題は、単に論理的な削除にとどまらず、物理的なファイル消失を伴うことが多いため、復旧難易度は非常に高くなります。
特に次のようなリスクが存在します。
ファイル削除後の上書き
データベース削除後、ディスク上の空き領域として認識された.mdf/.ldfファイルは、システムやアプリケーションによって新たなデータで上書きされる危険があります。上書きが始まると、元のデータ構造が破壊され、復旧難易度が格段に上がります。
削除直後の電源投入やシステム操作は極力控え、データが保持されている可能性を残すためにもサーバーの電源を切る判断が重要です。
SSDのTRIM機能によるデータ消失
SSDには「TRIM機能」があり、ファイル削除と同時にフラッシュメモリ内の該当データを即座に消去する特性があります。このため、SSDで削除された.mdfや.ldfファイルは、従来のHDDに比べて復旧の可能性が大幅に低くなります。
TRIMが作動した場合は、復旧ソフトによるスキャンでもデータが見つからないことが多く、物理的な復元は現実的に困難となります。
物理ファイルの自動削除
復旧のための対処法
ここでは、削除されたSQL Serverのデータベースをバックアップなしで復元するための現実的な対処法を紹介します。状況によって復旧の可能性が左右されるため、各方法の特徴と実施条件を正しく理解することが大切です。
物理ファイル(.mdf/.ldf)の残存確認と再アタッチ
データベース削除後も.mdf/.ldfファイルが残っている場合、SQL Serverの「アタッチ」機能を使って再マウントすることで、データベースの一部または全体を復元できる可能性があります。
- サーバー上の保存ディレクトリ(例:C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQLxx.MSSQLSERVER\MSSQL\DATA)を開きます。
- .mdfおよび.ldfファイルが存在するか確認します。
- SQL Server Management Studioを起動し、「データベース」→「アタッチ」を選択します。
- 残っている.mdfファイルを指定し、データベースの再マウントを試みます。
復旧ソフトを使った削除ファイルのスキャン
物理ファイルが完全に削除されていた場合でも、復旧ソフトを使用することで、削除された.mdfや.ldfファイルをスキャン・復元できる可能性があります。ただし、上書きや破損の状況により成功率は大きく異なります。
- SQL Serverがインストールされていたサーバーの電源を可能な限り切ります。
- 別のPCで復旧ソフト(例:EaseUS Data Recovery Wizard)を準備します。
- 対象ディスクをスキャンし、「.mdf」「.ldf」拡張子の削除ファイルを検索します。
- 復元可能なファイルを別の保存先に出力し、必要に応じて再アタッチを試みます。
専門のデータ復旧業者に依頼する
ソフトでの復元が困難な場合、復旧業者に依頼することで対応可能なケースがあります。専門環境(クリーンルーム)や独自技術を活用し、重度の損傷に対しても復旧が期待できます。
- 復旧を行いたい機器の電源を切り、状態を維持します。
- 信頼できる業者に連絡し、症状を説明した上で初期診断を依頼します。
- 診断結果をもとに、復旧可否と費用の見積もりを確認し、復旧作業を依頼します。
SQL Serverのデータベース削除は極めて深刻なトラブルですが、状況によっては復旧の道が残されています。当社では「46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)」と「一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)」を誇り、専門設備や技術により幅広い障害に対応しています。
初期診断と見積りは無料で、24時間365日体制でご相談を受け付けております。少しでも不安を感じたら、まずはお気軽にご相談ください。上書きの進行を防ぐためにも、迅速な対応が重要です。
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※2:期間:2011年1月1日~
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
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機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。