誤操作で大切なデータベースを削除してしまった…。あるいは、ランサムウェアによってデータが暗号化され、業務が完全に停止してしまった…。こうした深刻なデータトラブルに備えるうえで、極めて重要なのが「RESTORE DATABASE」コマンドの正しい理解と活用です。
- 誤ってDROP文を実行してしまった
- ウイルスによりDBファイルが破損した
- バックアップから特定時点にロールバックしたい
主要なRDBMS(SQL Server・MySQL・Oracleなど)が備える「RESTORE DATABASE」コマンドを活用すれば、事前に取得したバックアップを用いて、データベース全体を迅速かつ安全に復旧できます。
本記事では、復旧作業でありがちなつまずきポイントや、バックアップ形式ごとの使い分け、具体的な復元手順までを体系的に解説します。緊急時にも迷わず対応できる知識を、ここで確実に押さえておきましょう。
すでに障害が発生していて緊急の対応が必要な場合は、24時間365日対応の無料診断を活用し、今すぐ状況の確認からご相談ください。
目次
データベース復元が必要になるケース
RESTORE DATABASEコマンドが必要となるのは、さまざまなデータ障害やミスが起きたタイミングです。誤った対処によって復旧不能になるリスクもあるため、発生原因の理解と適切な対処が求められます。
ソフトウェアやOSの障害
データベースは、基盤となるOSやアプリケーションとの密接な連携によって動作しています。OSアップデートの失敗、ドライバの競合、あるいはデータベースソフトのバグなどにより、正常に起動できなくなるトラブルが発生することがあります。
こうした障害からの復旧には、定期的な完全バックアップの存在が不可欠です。トラブル発生後の再インストールや構成変更だけでは、業務データまでは戻らないため、早期のバックアップリストアが鍵となります。システムが復旧不能な場合は、復旧専門業者への相談をおすすめします。
データ・ファイルの論理破損
データベース内のファイルが不整合を起こすと、表面的には起動していても、実質的にはデータが利用できない状態になることがあります。
論理破損は見た目で判断が難しく、誤って上書きや再構築を行うとさらに状態が悪化します。ログ確認と整合性チェックで異常を検出したら、直ちに影響範囲を見極め、問題発生前のバックアップ状態への巻き戻しが求められます。状態の特定が難しい場合は、ファイル解析とデータ抽出に長けた専門業者の利用が確実です。
人為的ミスによる削除・上書き
テーブルやレコードの削除、誤ったインポート作業など、日常業務に潜むヒューマンエラーも、データベース障害の大きな原因の一つです。
誤操作の直後にシステムを停止し、直前のバックアップに遡ってリストアを行うことで、被害を最小限に抑えられます。業務の中断やデータの再作成を防ぐためにも、定期的な自動バックアップの運用が不可欠です。誤削除や上書き後のデータ復旧も、迅速な対応と経験が求められます。不安がある場合は、迷わず専門業者にご相談ください。
ウイルス・ランサムウェア被害
サイバー攻撃によるデータベース破壊や暗号化も、近年増加している脅威です。ランサムウェアに感染した場合、ファイルがすべてロックされ、業務継続が不可能になることもあります。特にSQLデータファイルやログが暗号化されると、自力での復元は困難になります。
感染が確認された時点でネットワークから遮断し、安全なバックアップ環境からの復旧を進める必要があります。感染直後に不用意な再起動やスキャンを行うと、復旧可能な領域まで破壊されるリスクがあります。
セキュリティ被害を受けた後のリカバリは、専門知識と慎重な判断が不可欠です。実績のある復旧業者に相談することで、安全な状態への復元と再発防止が可能になります。
サーバー障害や物理障害
ハードウェアの故障は、ある日突然やってきます。ストレージ障害、サーバーの電源トラブル、マザーボードの破損など、物理的な故障によって、データベースのあるシステムそのものが起動しなくなるケースも多く見られます。
こうした場合、正常なバックアップファイルさえあれば、別のサーバーやクラウド上の仮想環境などで再構築することが可能です。ただし、物理障害の影響でバックアップ自体が破損している場合は、専門設備による高度なデータ抽出が必要となります。
業務データを失う前に、異常を感じたら早急な診断と適切な処置を検討してください。
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク

トラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。確かに本体の修理や部品交換は可能ですが、HDDやSSDなどの記憶媒体の初期化・交換によって、データは全て消えてしまいます。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
データベース復元時の対処法
RESTORE DATABASEコマンドを使用するには、事前に取得されたバックアップと、それに応じた復元手順の理解が必要です。以下に代表的な手順と対処法を紹介します。
SQL Serverでデータベースを復元する手順
Windows環境でよく使われるSQL Serverでは、以下のコマンドで復元が可能です。
- 対象のバックアップファイルを確認し、格納場所を特定します。
- 必要に応じてデータベースをシングルユーザーモードにします。
- 以下のようなコマンドを実行します: RESTORE DATABASE MyDatabase FROM DISK = ‘C:\Backups\MyDatabase_Full.bak’ WITH REPLACE, RECOVERY;
DB2でリストアを行う手順
DB2では、OSコマンドベースでリストアを実行できます。
- バックアップファイルの格納場所を確認します。
- 次のコマンドを実行します: RESTORE DATABASE SAMPLE FROM /db2/backup
- 必要に応じてTOオプションやDBPATH ONで復元先パスを変更します。
復元エラー時の基本的な対処方法
リストア時には、エラーや整合性不良が発生する可能性があります。以下の対処法を参考にしてください。
- 既存接続のエラーがある場合は、シングルユーザーモードで再実行します。
- バックアップファイルが破損していた場合は、別世代または新たなバックアップで再試行します。
- 複数のバックアップ適用時はWITH NORECOVERYで順に適用し、最後にWITH RECOVERYで通常利用状態に戻します。
重要なデータベースを守るためには、正確なバックアップ管理と確実な復元手順の理解が不可欠です。トラブル時に慌てず対応するためにも、普段からリカバリ手順の確認と検証を行いましょう。
当社では46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を誇り、あらゆるデータトラブルに対応しています。復元がうまくいかない、バックアップが見つからないといった場合も、まずは専門家にご相談ください。
初期診断・お見積もりは無料、24時間365日体制でご対応いたします。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難な機器の復旧事例が多いのか
デジタルデータリカバリーはこれまで数々の復旧に成功してきました。復旧事例が多いのには、理由があります。
業界トップクラスの実績

私たちデジタルデータリカバリーは、14年連続で国内売上No.1(※1)。累計46万件以上(※2)の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。
「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。
最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。
その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%(※3)と、業界でも高水準の成果を出し続けています。
国内最高峰の復旧設備

復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと、 第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。