SQL Serverで.bakファイルを指定して復元しようとしたのに、「復元するバックアップセットが表示されない」――そんな現象に直面して、戸惑ったことはありませんか?
- .bakファイルを選んでもバックアップセットがリストに出てこない
- 復元ウィザードで「このメディアセットにはバックアップが含まれていません」と表示される
- ファイルは存在しているのに、復元対象として認識されない
このような事象は、アクセス権の不足・ファイルの破損・SQL Serverのバージョン不一致など、複数の原因が絡み合って発生します。安易に別のファイルで上書きしたり、強制的に再インポートを行うと、データが失われるリスクがあるため要注意です。
本記事では、SQL Serverでバックアップセットが表示されない原因と、状況に応じた正しい対処法を専門的な視点でわかりやすく解説しています。
原因がわからず復元できない状態が続いている方は、24時間365日受付の無料診断をご利用ください。データ消失を防ぎ、迅速な復旧をサポートいたします。
目次
「復元するバックアップセット」が表示されない主な原因
このエラーは、単なる操作ミスに見えて、実際はOSのアクセス権限やSQL Serverの仕様に起因することもあります。以下に代表的な原因をまとめました。
フォルダ・ファイルのアクセス権限不足
SQL Serverのサービスアカウントが、指定された.bakファイルに「読み取り」権限を持っていないと、バックアップセットは認識されません。これは最も頻出する原因のひとつです。
SQL Serverのバージョン非互換
新しいバージョンのSQL Serverで作成された.bakファイルは、古いバージョンのSQL Serverでは読み込めない場合があります(下位互換不可)。
バックアップファイル形式の誤り・選択ミス
対象DBとは異なるバックアップファイル、複数バックアップが混在するファイル、または拡張子の誤りなどにより、正しいセットが選択されていないこともあります。
インスタンス名やファイルパスの指定ミス
指定パスに日本語や特殊文字が含まれている、リムーバブルメディア上にある、インスタンスとの接続情報が誤っている等の影響で認識されない場合もあります。
バックアップファイルの破損・不正状態
バックアップセットが表示されないときの対処法
原因が特定できたら、以下の手順に沿って修正を進めましょう。環境や使用しているSQL Serverバージョンに応じて、順に確認していくことが重要です。
SQL Serverサービスアカウントに権限を付与する
SQL Serverがバックアップファイルにアクセスできるよう、サービス実行アカウントに読み取り権限を設定します。
- バックアップファイルがあるフォルダを右クリック→「プロパティ」→「セキュリティ」タブを開きます。
- 「NT Service\MSSQLSERVER」や、実際にSQL Serverが使用しているユーザーを追加します。
- 「読み取り」「実行」などのアクセス権を付与して適用します。
ファイル状態・保存パスを見直す
ファイルの破損や不正状態、またはリムーバブルメディア経由での操作が影響している場合があります。
- USBメモリ等に保存された.bakファイルは、ローカルストレージにコピーして使用します。
- 隠しファイルや読み取り専用属性がついていないか確認します。
- 別端末でファイルが開けるかどうかもテストします。
SQL Serverのバージョンを確認・調整する
復元元と復元先のバージョンが異なる場合、互換性の有無を確認し、必要に応じて上位環境で操作します。
- 新→旧への復元(例:2019 → 2016)は原則不可です。
- 旧→新(例:2012 → 2019)は可能ですが、DB互換レベルに注意が必要です。
- どうしても移行が必要な場合は中間バージョンで段階的アップグレードを検討します。
正しいバックアップファイルか確認する
複数DBの混在や、異なる形式の.bakファイルを選んでいないか確認します。
- 別の.bakファイルでテスト復元し、問題の切り分けを行います。
- バックアップ時のオプション(圧縮・暗号化など)も確認します。
- SQL Server Management Studioでファイルを「デバイスから選択」し直します。
ファイルパスとインスタンス設定を再確認する
バックアップファイルへのパス指定に誤りがあると、読み込みが失敗します。
- ファイルパスに日本語・特殊記号が含まれていないか確認します。
- SSMSで「復元元」→「ファイル」→「デバイス」→「追加」から再設定します。
- ローカルディスクの短いパスを使用するのが望ましいです。
「バックアップセットが表示されない」トラブルは、権限と互換性の確認がカギとなります。設定や手順に不安がある場合は、安易にフォーマットや再作成せず、状態の保存と外部相談を検討しましょう。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
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HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。