RAID(Redundant Array of Independent Disks)は、データ保護や業務継続性を目的として導入される技術ですが、現場では多くの誤解が存在します。「RAIDだから安心」と思い込んでしまうことで、思わぬトラブルやデータ損失に繋がるケースも少なくありません。
この記事では、RAIDに関する代表的な勘違いとその正しい理解、そして実際に取るべき対処法を詳しく解説します。
目次
RAIDに関するよくある勘違い
RAIDは優れた技術ですが、その仕組みや制限を正しく理解していなければ、期待外れな結果を招きかねません。ここでは、特によくある誤解を取り上げ、それぞれの背景とリスクを解説します。
RAIDはバックアップの代わりになるという誤解
RAIDは冗長性を提供する仕組みであり、誤操作やウイルス感染、災害によるデータ消失などには対応できません。つまり、RAIDだけでは「データの保護」は不十分です。
バックアップ環境を必ず別に構築する
RAIDを導入していても、バックアップは絶対に必要です。RAIDとバックアップは役割が異なります。
- RAIDを「冗長化による稼働継続手段」、バックアップを「データ保全手段」として明確に分ける。
- バックアップは別デバイス(外付けHDD・クラウド・NAS)へ定期的に実行する。
- バックアップの復元テストを定期的に行い、信頼性を確認する。
RAIDを使えばデータは絶対に消えないという誤解
RAIDは耐障害性を高める技術ではありますが、すべてのトラブルを回避できるわけではありません。コントローラー故障や複数台同時の障害が発生すると、データ消失に至るケースもあります。
RAIDレベルに応じた障害リスクの理解
RAID構成によって冗長性の仕組みが異なり、それぞれの障害許容度も違います。盲信せず、正確な理解が必要です。
- RAID1は1台、RAID5は1台、RAID6は2台の故障まで耐えられるが、それを超えると復旧不能になる。
- RAIDコントローラーや電源の故障により、構成情報が失われることもある。
- リビルド中に他のディスクが故障すると、全データが消える恐れがある。
RAIDレベルが高いほど安全・高性能という誤解
RAIDレベルの数字は「性能や安全性の高さ」を意味するものではありません。それぞれ目的が異なり、適切な選択が重要です。
使用目的に合ったRAIDレベルを選ぶ
RAIDレベルにはそれぞれ特徴と制限があります。使用目的に合わない選択は、かえって不具合を招くこともあります。
- RAID0:高速だが冗長性ゼロ。データ保護には不向き。
- RAID1:ミラーリングで冗長性は高いが、容量効率は50%。
- RAID5/6:冗長性あり、書き込み性能はやや低下。コストと安全性のバランス型。
RAIDは導入すれば放置しても安全という誤解
RAIDを組んだだけで安心し、定期的なチェックを怠るケースが見られますが、これは非常に危険です。障害を放置すると取り返しがつかない状態になります。
RAIDの状態を定期監視する
RAIDはあくまでも監視とメンテナンスが前提の技術です。常時稼働の裏では見えないリスクが存在します。
- RAID管理ソフトでS.M.A.R.T.情報やエラー通知を常時チェックする。
- 異常時に自動でメール通知されるように設定する。
- ディスクの稼働時間や温度なども定期点検し、予防保守を行う。
RAID1やRAID10はバックアップになるという誤解
ミラーリング構成もバックアップにはなりません。同時に書き込まれるため、誤操作やマルウェア感染も複製されてしまいます。
バックアップの目的を明確にする
RAIDとバックアップは別物です。目的と仕組みの違いを明確にし、両方を併用すべきです。
- RAIDは「耐障害性」、バックアップは「復元性」のための仕組み。
- バックアップは世代管理・異常環境保存・暗号化などの工夫を施す。
- 特に人的ミスやランサムウェアに備えた分離型バックアップが効果的。
RAID障害が不安な場合は、プロの診断を受けてください

RAIDの誤った運用は、データ消失や復旧不能といった深刻な問題に繋がります。異常を感じた時点で、早めに専門業者へ相談することが、データを守る最善の手段です。
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自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。